クラガンモア12年

アロマ:香りたちは控えめ、静かに佇んでいる印象。トップノートで瑞々しいフルーツ感、洋梨、青リンゴ、時間経過で黄桃、アプリコット、バニラ、シナモン、ハチミツ、白い花、麦芽香、フルーツタルト、クリーム。

フレーバー:アタックで優しいフルーツの酸、甘み。洋梨や柑橘系フルーツのニュアンス。樽由来の渋みやオレンジピール様の酸、苦味も続く。全体的に優しく膨よかでデリケート。

余韻は中程度、優しく心地良い酸、渋みが残る。

典型的なフルーティなスペイサイドモルトであるのと同時に、無粋な主張が一切なく優しく佇んでいる。派手さはないが、じっくりこちらから探りたくなる様なモルトです。

クラガンモア蒸溜所情報
・設立年:1869年
・創業者:ジョン・スミス(John Smith)
・所在地:スコットランド・スペイサイド地域、バリンダロッホ(Ballindalloch)
・所有会社:ディアジオ社(Diageo)


生産設備
・マッシュタン:ステンレス製のセミ・ロイタータイプ
・発酵槽(ウォッシュバック):オレゴンパイン製 × 6基
・発酵時間:約50~60時間
・スチル:合計4基(初留2基、再留2基)
・スチル形状:特徴的な**平たい頂部をもつ再留釜(Flat-topped spirit still)**
       が有名(T字シェイプのスチル)
・冷却方式:ワームタブ(worm tub)方式を採用


補足情報
・ディアジオ社の「クラシックモルトシリーズ」のスペイサイド代表に選ばれている

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 500yenで提供しております(2025年7月現在)。

マッカラン12年 シェリーオークカスク

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけて来る印象。トップノートでしっかりとした樽のニュアンスとトースティな洋菓子の甘い香り。バニラ、シナモン、黒糖、黄桃、アプリコット、オイリー、黒系ドライフルーツ、フィナンシェ。
フレーバー:アタックでフルーツの酸、甘み。樽の渋み甘みが続く。全体的に膨よかでリッチな味わい。
余韻は中〜長め。心地よい樽のニュアンスが残る。
膨よかで、意外としっかりとした酒質。昨今、いろいろと言われる事が多いマッカランですが、このシェリーオークカスク(100%スパニッシュオーク、シェリー樽熟成原酒使用)についてはさすがマッカランといった印象です。

マッカラン蒸溜所情報
・所在地:スコットランド、スペイサイド地方(モーフィス近郊、イースター・エルチーズ)
・創業年:1824年(アレクサンダー・リードにより設立)
・所有企業:エドリントン・グループ(The Edrington Group)
・水源:イースター・エルチーズの泉、スペイ川

🍺 仕込み設備
・マッシュタン:ステンレス製のセミロイター式マッシュタン 1基(大型で近代的)
・発酵槽(ウォッシュバック)
  素材:オレゴンパイン製(伝統的な木製)とステンレス製の両方
  数:計21基(複数の製造棟に分散)

🔥 蒸留設備
・初留釜(ウォッシュスチル):12基
・再留釜(スピリットスチル):24基
・スチルの特徴:非常に小ぶりで丸みのあるポットスチルが伝統

🍷 樽と熟成へのこだわり
・熟成樽:
 100%シェリー樽(オロロソシェリー)を中心
 主にスパニッシュオークを使用(一部アメリカンオークもあり)
 厳選した樽のみを使用し、熟成へのこだわりが極めて強い

🥃 スタイル・特徴
・リッチでフルボディ、ドライフルーツやチョコレート、スパイスの風味が特徴
・特にシェリー樽熟成タイプが有名で「シングルモルトのロールスロイス」と称される
・ノンピートでエレガントな味わいが多くのファンに支持されている

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1400yenで提供しております(2025年7月現在)。

マノックモア12年 花と動物シリーズ

アロマ:香り立ちは中程度、穏やかに語りかけて来る印象。トップノートで感じるのは熟したフルーツのニュアンス。黄桃、アプリコット、バナナ、洋梨。背後に優しい樽の香り、バニラ、シナモン、微かなクローブ。時間が経ってフルーツタルト、メロンのようなニュアンス。

フレーバー:アタックでフルーツの酸、甘みが優しく広がり、樽の渋み、柑橘系フルーツピールの苦甘みが続く。バランス良くまとまってオイリーでリッチなフルーツ感を味わえる。

余韻は中程度、樽の甘み、苦味、がフルーツケーキのような甘さを伴いながら残っていく。

改めて飲むとバランスの良い上品な典型的スペイサイドモルトと感じます。ロックでもハイボールでも美味しく飲めそうです。

マノックモア蒸留所情報
・所在地:スコットランド、スペイサイド地方エルギン近郊(Thomshill, Birnie)
・所有者:Diageo(ディアジオ)
・設立年:1971年(John Haig & Co.傘下のScottish Malt Distillersによる建
     設)
・操業状況:1985–1989および1995–1997に一時停止し、以後は稼働中

🛢️ 生産設備と能力
・マッシュタン:約11〜12トンの鋳鉄製タンを使用
・発酵槽:ラーチ材の木製8槽+2013年以降ステンレス8槽のコンビネーションで発酵(約 
     100時間)
・蒸溜設備:初留釜3基の再留釜3基の計6基のポットスチル(全てスチーム加熱)
・年間生産量:約3.2〜3.3百万リットル(4.5〜6百万リットルとの記載もあり)()

🌊 原料と水源
・水源:近隣グレンロッシー蒸溜所と共通のBardon Burn(スペイ川支流)
・モルト麦芽:エルギンのCastle Head Maltingsより仕入れ、アンピーテッド(無炭ピート)

🏭 設備や施設の特徴
・隣接関係:グレンロッシー蒸溜所と敷地・スタッフ・倉庫を共有している。
・貯蔵設備:ダンネージ&ラック倉庫合わせて約20万樽格納可能。ディアジオ他蒸溜所の原
      酒も熟成
・エコ設備:マッシュタン残渣を飼料化する穀物工場(ダークグレーン)、2012年にバイオ
      マスボイラー導入
・見学情報:通常、一般見学施設はなく、年1回スペイサイド・フェスの特別ツアーでのみ公開される

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 800yenで提供しております(2025年7月現在)。

ミルトンダフ2007~2021 59,4%Gordon&Macphail exclusive for maltoyama

アロマ:香り立ちは中程度、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで濃厚なフルーツ感と心地よい樽の風味。ブラックベリー、デーツ、黄桃、アプリコット、オレンジ、クローブ、バニラ、ハチミツ、メントール、上質な木工家具、
フレーバー:アタックでしっかりとしたシェリー樽のニュアンス。渋み甘みに続き葡萄の皮のような酸味が舌の上に広がる。ナッツ、チョコレート、オランジェット、フルーツタルト。
余韻は中程度〜長め。心地よい樽のニュアンスがフルーツの酸味と共に長く残る。
14年程度の熟成だが、膨よかでリッチな味わい。ファーストフィルのシェリーホグスヘッドの熟成とのことですが、ネガティブな要素がほとんどなく樽の素性の良さを感じる。

ミルトンダフ蒸溜所情報
・設立年:1824年(密造から合法蒸溜へ転換)〜プラスカーデン修道院が経営していた製粉 
     所の建物を利用して創業
・所在地:スコットランド・スペイサイド地方(エルギン近郊)
・所有者:ペルノ・リカール(Pernod Ricard)
・蒸溜器:ランタン型ポットスチル(比較的背が高い)、初留釜の加熱はエクスターナルヒ
     ーティングを用いている
・歴史:1936~1981年はハイラムウォーカー社が所有していて、1964年~1981年には2基のローモンドスティルを導入してモルトウィーというシングルモルトを造っていた。
・ピート使用:基本的にノンピート
・熟成樽:主にバーボン樽、一部シェリー樽も使用
・生産面の特徴
 シングルモルトとしての流通:非常に少ない(主にインディペンデントボトラー経由)
 公式ボトルは「Miltonduff 15年」などが時折限定リリース
 ブレンデッド用の供給:バランタインの骨格を支える中核モルト
・周辺・観光など
 一般公開:現在は蒸溜所見学ツアーは基本的に実施していない

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)1600yenで提供しております(2025/6月現在)

リンクウッド12年 花と動物シリーズ

アロマ:香り立ちは中程度。優しく語りかけてくる印象。トップノートで感じるのは瑞々しいフルーツ感、洋梨、青リンゴ、白桃、メロン、マスカット、。続いて優しい樽のニュアンス、バニラ、シナモンなどのパウダースパイス、麦芽香、白い花、蜂蜜。

アロマ:アタックでフルーツの酸、甘み。樽の苦み、渋み、フルーツピールのニュアンスが続く。優しく滑らかな口当たり、膨よかでバランスも秀逸です。洋梨、ナッツ、蜂蜜、麦芽の優しい味わいも。

余韻は中程度、優しく心地よいフルーツ感、樽感の甘渋みが残る。

PS:瑞々しいフルーツ感と蜂蜜のような甘みを堪能出来るモルトです。バーボン樽熟成の原酒とリフィルシェリー樽熟成の原酒が使われていてバーボン樽熟成原酒の特徴がより強く現れているようです。当店でもバーボン樽熟成のシングルモルトが気に入られた方に良く勧めているモルトです。

リンクウッド蒸留所情報
・創業年:1821年、ピーター・ブラウンによって設立され、1825年に生産を開始
・所在地:スコットランド、スペイサイド地方のエルギンに位置しています
・所有者:ディアジオ(Diageo)社が所有
・水源:Millbuies Loch近くの湧水を使用しています
・蒸溜器:3基の初留釜(各15,000リットル)と3基の再留釜(各17,000リットル)
・マッシュタン:12トンのマッシュタンを使用
・ウォッシュバック:11基の木製ウォッシュバック
・発酵時間:65〜100時間と多様です。
・生産能力:年間約560万リットルの生産能力を有しています。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)1000yenで提供しております(2025/6月現在)

クライゲラキ12年 2006 THE SHARE BAR

アロマ:香り立ちは中程度。優しく語りかけて来る印象。トップノートは熟した瑞々しい果実のニュアンス。黄桃、アプリコット、マンゴー。さらに心地よい樽の風味、バニラ、シナモン、上質な木工家具、ナッツ、蜜蝋、フィナンシェ、トースティー。

フレーバー:アタックで黄色~黒のフルーツの甘みとしっかりとした樽のニュアンス。オレンジのような酸味とやや収斂性のある渋みが続く。カカオやチョコレートのような味わいも広がり、コクや複雑さ、奥行きも充分。

余韻は中程度、心地よい樽の渋み、カカオのような苦味が残る。

PS:コロナ禍で外出制限などが出される中、企画されたTHE SHARE BAR。普段飲めない希少なBarのボトルをネットショップで測り売りで購入出来る企画でした。今となっては懐かしい気がしますが、当時はBar関係者の方は大変なご苦労だったと記憶しております。そのTHE SHARE BARから発売されたボトルがこれです。美しい味わいのシェリー樽熟成モルトです。

クライゲラキ蒸溜所情報
・創業年:1891年
・創業者:アレクサンダー・エドワード(Alexander Edward)とピーター・マッキー(Peter Mackie)
・所在地:スコットランド・スペイサイド地方、クライゲラキ村(Craigellachie)
・所有者:バカルディ社(Bacardi)傘下のジョン・デュワーズ&サンズ(John Dewar & Sons)
・設計者:チャールズ・ドイグ(Charles Doig)
・水源:ブルーヒル(Blue Hill)
・マッシュタン:ステンレス製、容量9トン
・発酵槽:ステンレス製8基、各45,000リットル
・ポットスチル:初留2基、再留2基、ストレートヘッド型
・冷却装置:屋外ワームタブ(Worm Tub)式
・発酵時間:約60時間
・年間生産能力:約400万リットル
・特徴
スタイル:重厚で肉厚、硫黄を帯びた風味が特徴
原料の麦芽:モントローズのグレネスク・モルティングス(Glenesk Maltings)から供給されるオイル焙煎の麦芽を使用
主な用途:生産量の大部分はデュワーズ(Dewar’s)などのブレンデッドウイスキーに使用

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1300yenで提供しております(2025年5月現在)。

グレンリベット18年 バッチリザーブ

香りたちは中程度、穏やかに語りかけてくる印象。熟した果実、黄桃、アプリコット、オレンジ、洋梨、なめし皮、黒糖、蜂蜜、フルーツタルト、ナッツ、バニラ、シナモン。

味わいはアタックでフルーツの酸、甘み。樽の渋みが心地よく続く。ナッツ、ドライアプリコット、黒系のドライフルーツのニュアンスが続く。

余韻は中程度。フルーツの酸、甘み、樽の甘み、渋みが残る。熟成感があり綺麗で重層的な酒質。バランスがよく万人が美味しいと認める一本だと思います。

グレンリベット蒸溜所情報
・創業:1824年
・創業者:ジョージ・スミス
・マッシュタン:ブリッグス社製、ワンバッチ麦芽14トン
・発酵槽:木製(オレゴンパイン製)16基、ステンレス製16基
・スチル:計28基でランタンヘッド型(第1蒸留棟8基、第2蒸留棟6基、第3蒸留棟14基)〜2018年に第3蒸留棟が完成
・2021年の統計ではシングルモルト販売量は、グレンフィディックを抜いて第1位

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)1000yenで提供しております(2025/6月現在)

マノックモア15年 2006 ジェネラルウイスキートレーダーズ 55.1%

アロマのたちは中程度、優しく語りかけてくる印象的。トップノートで甘く落ち着いた樽感と甘いフルーツ。バニラ、シナモン、黄桃、アプリコット、フィナンシェ、蜂蜜、黄色い花、ややオイリー、麦芽のニュアンスも存在。

フレーバーはアタックで甘いフルーツの酸、甘み。オレンジピールのような苦味とオークの心地よい渋みが続く。蜂蜜やトースティな洋菓子を連想。膨よかで広がりのあるフルーツの甘味が心地よく広がる。

余韻は長め。フルーツピールの苦味、酸が心地よく残って行く。バランス、複雑さ、奥行きは充分で、心地よい樽感に縁取られ現れるフルーツの酸味、甘みはうっとりするレベル。1日の終わりの最後の一杯にゆっくり飲みたいモルトです。

PS:ジェネラル ウイスキー トレーダーズはディアジオ、ダンカンテイラーで経験を積んだスコット・ワトソン氏が立ち上げたボトラーズ「クルーシャルドリンクス」がリリースする新ブランド。このマノックモアはホグスヘッド樽熟成、シングルカスク、カスクストレングスでのボトリング。

マノックモア蒸溜所情報
・創業年:1971年〜グレンロッシーの敷地内にグレンロッシーの第二蒸溜所として建てられた。
・創業者:ジョン・ヘイグ
・所在地域:スコットランド、スペイサイド(エルギンの南、エルギンシャー)
・マッシュタン:ステンレス製のセミ・ロイター式マッシュタン
・発酵槽(ウォッシュバック):10基、ステンレス製
・ポットスチル:ストレート型、計6基(初留3基、再留3基)
・仕込み水:ローズアイルの泉(Bardon Burn)より取水
・蒸溜所の特徴
ヘイグ(Haig)などブレンデッド用原酒を生産
ディアジオ(Diageo)傘下で運営
グレンロッシー蒸溜所の敷地内に隣接しており、設備やスタッフを一部共有(グレンロッシーの再留釜には精留器が取り付けられているが、こちらには取り付けられていない)
蒸溜所の見学は原則非公開
蒸溜所のあるソーンズヒル一帯は多くの森や丘が点在し野鳥の宝庫と言われている

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)1700yenで提供しております(2025/5月現在)

グレンリベット12年

アロマのたちは控えめ、静かに佇んでいる印象。トップノートで爽やかで甘いフルーツ感。熟した洋梨、青リンゴ、甘いメロン、オレンジピール、メロンの皮、バニラ、シナモン、優しい麦芽感、白い花。

フレーバーはアタックで熟したフルーツの甘味、酸味。じわじわと優しくオークの渋みが広がる。口当たりは滑らかでフルーツジュースを飲んでいるような感覚。余韻は中程度。

膨よかな果実感、熟した洋梨、ラ・フランスのような印象が強く、バランスが良い。原酒構成はバーボン樽熟成の原酒が主体ですが、少量のシェリー樽熟成の原酒が奥行きや膨よかなフルーツかんとして現れ、上手くまとめられている。

グレンリベット蒸溜所情報
・創業:1824年
・創業者:ジョージ・スミス
・マッシュタン:ブリッグス社製、ワンバッチ麦芽14トン
・発酵槽:木製(オレゴンパイン製)16基、ステンレス製16基
・スチル:計28基でランタンヘッド型(第1蒸留棟8基、第2蒸留棟6基、第3蒸留棟14基)〜2018年に第3蒸留棟が完成
・2021年の統計ではシングルモルト販売量は、グレンフィディックを抜いて第1位
・1824年に政府公認第一号のライセンスを取得した合法蒸溜所

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)700yenで提供しております(2025/6月現在)