重厚なピートが描く、三郎丸の深化を体感する一杯

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートでしっかりとしたピートと麦芽のニュアンス。クレゾール、アーシー、腐葉土、麦芽香、奥に黄桃、アプリコット、バニラ、シナモン、メントール、
フレーバー:アタックでピートを背景に麦芽の甘さ、果実の酸・甘みが広がる。続いて樽の甘渋み、フルーツピールの酸・苦味が続く。重たい酒質をベースにピート、樽感、フルーツ感、麦芽のニュアンスが上手くまとめらている。
余韻は長め、心地良いピートとオレンジピールの苦味が残る。
三郎丸蒸溜所情報
基本情報
・所在地: 富山県砺波市
・運営会社: 若鶴酒造株式会社(1918年創業、清酒「若鶴」も製造)
・ウイスキー製造開始: 1952年(戦後間もない時期に免許取得)
・現行再稼働: 2016年〜(「再始動プロジェクト」により全面リニューアル)
・蒸溜再開: 2017年から本格的に再稼働
⸻
設備・製造特徴
・マッシュタン(糖化槽): ステンレス製セミロイター型、ワンバッチ麦芽1トン
・発酵:発酵は最初の2日がホーロー製の発酵槽、後の2日が木桶発酵槽を使用する。乳酸菌 の増殖がおこる後期を木桶で行うことで安定した乳酸発酵につながる。
・蒸溜器:富山の鋳造メーカー老子製作所と共同開発した独自設計「ZEMON(ゼモン)」ポットスチルを採用
世界初の鋳物製ポットスチル(銅・錫・亜鉛の特殊合金)
熱伝導と耐久性に優れ、香味に独特の厚みと奥行きを生むとされる
形状:バルジ型、コンデンサーはシェル&チューブ式
冷却装置: シェル&チューブ式コンデンサー
⸻
ピート仕様と原料
・主にピーテッド麦芽を使用(ライト〜ヘヴィピートまで多様)
・2020年以降はアイラピート使用原酒の仕込みも開始
・一部商品では国産麦芽も併用
・仕込み水: 庄川水系の軟水を使用
Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1700yenで提供しております(2025年10月現在)。


