

2025年10月12日に開催された「酒育の会 テイスティング技術向上セミナー」に参加してまいりました。今回のテーマは「ブレンデッドにおけるウッドフィニッシュの効果を体感する」です。
テイスティングアイテムは、デュワーズの5種類でした。デュワーズの特徴の一つはダブルエイジ製法です。
🔸 ダブルエイジ製法とは
デュワーズの大きな特徴のひとつが、「ダブルエイジ製法(Double Ageing Process)」です。通常のブレンデッドウイスキーでは、樽熟成を終えたモルト原酒とグレーン原酒をブレンドした後、ステンレス製タンクで一時的に貯蔵(ホールディング)することが一般的です。
一方、デュワーズではこの工程でもう一度樽熟成(再熟成)を行います。
これにより、モルトとグレーンがより一体化し、香味の角が取れた滑らかなブレンドに仕上がります。またこの“再熟成”の樽が、ボトルごとの個性を生み出しています。
🔸 ダブルダブル製法の仕組み
5の「ダブルダブルシリーズ」は、さらに一歩踏み込んだ4段階熟成(Four-Stage Ageing)によるものです。
- モルト原酒をブレンド → 樽で再熟成
- グレーン原酒をブレンド → 樽で再熟成
- 上記モルト&グレーンをブレンド → 再度樽熟成
- 仕上げとしてオロロソ・シェリー樽でフィニッシュ(21年の場合)
この工程により、シェリー樽由来の濃厚で深い香味が生まれ、非常にリッチな味わいに仕上がっています。
🔸 テイスティングを通して
普段デュワーズをストレートで頂く機会は多くなかったのですが、今回は各フィニッシュ樽による香味の違いを比較しながら体感でき、非常に学びの多いセミナーとなりました。
ブレンデッドウイスキーの奥深さ、特にウッドフィニッシュの多様性とその効果を改めて感じる貴重な機会でした。
酒育の会の情報は下記のホームページのリンクからご覧になるのがお勧めです。

