アイル オブ ハリス ヒーラック

アロマ:香り立ちは穏やかに語りかけてくる印象。トップノートで優しい樽のニュアンスと熟した果実。バニラ、シナモン、麦芽香、黄桃、アプリコット、ハチミツ、茶葉のような甘い植物感、漬物、奥から穏やかなピート感。
フレーバー:アタックでフルーツの酸、甘み。続いて程よいフルーツピールの苦み、樽の渋み、優しいピートスモーク。シンプルでまとまっている、オーソドックスな味わい構成。余韻は短め〜中程度。樽の渋みが心地よく残る。

アイル オブ ハリス蒸溜所情報
基本情報
・所在地: スコットランド西部、アウター・ヘブリディーズ諸島(ハリス島・ターバート村)
・設立年: 2015年
・運営会社: The Isle of Harris Distillers Ltd.
・理念: “The Social Distillery(社会的蒸溜所)”
・地域社会に雇用を生み、人口減少を食い止めることを目的とした蒸溜所

主な製品
・ウイスキー:フラッグシップは 「The Hearach」(2023年リリース)
・ジン:Isle of Harris Gin
    特徴的なボタニカル:シュガーケルプ(海藻)
    美しい波紋入りガラスボトルが人気

製造設備
・マッシュタン:ステンレス製、容量 1トン程度(麦芽仕込み)
・ウォッシュバック(発酵槽):木製(オレゴンパイン製) 4基
          容量:約6,000リットル
・ポットスチル:
 初留釜(ウォッシュスチル)×1基:容量 約7,000リットル
 再留釜(スピリットスチル)×1基:容量 約5,000リットル
 傾斜の強いスワンネック型で、軽やかな酒質を志向
・ボトリング施設: 島内に完備(地域雇用を優先)

特徴
・地域密着型: 島の若者や住民を積極的に雇用
・観光施設: ビジターセンター、ショップ、カフェを併設
・建築デザイン: 地元の石材と木材を用いた温かみある空間
・文化性: ハリスツイードや島の伝統と共に、地域観光の中核

ロケーション
・位置: スコットランド北西の離島、ハリス島ターバート港そば
・周辺環境: 美しいビーチ、険しい山岳、伝統工芸ハリスツイードの工房などとともに観光資源となっている

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1000yenで提供しております(2025年9月現在)。

トバモリー12年

アロマ:香り立ちは穏やか、静かに佇んでいる印象。トップノートで香ばしい穀物と優しい樽のニュアンス。麦芽香、麦わら、植物感、オイリー、バニラ、シナモン、青リンゴ、洋梨、時間が経って柑橘系フルーツのニュアンスも加わる。
フレーバー:アタックで穀物の甘み、フルーツの酸渋み・甘みが続く。穀物感とフルーツ感が優しく、綺麗に絡み合う。
余韻は中程度。オレンジピールの苦味、樽の渋みが心地よく残る。

トバモリー蒸溜所情報
・創業年:1798年(最初の設立)
・創業者:ジョン・シンクレア(John Sinclair)
・地域:スコットランド・ヘブリディーズ諸島(インナー・ヘブリディーズ)
・マル島(Isle of Mull)、町はトバモリー(Tobermory)
・マッシュタン:ステンレス製のセミ・ロイター式
   容量〜約5トン
・発酵槽:ステンレス製 × 6基
発酵時間:約50時間前後(季節やスタイルにより変動)
・ポットスチル:初留1基、再留1基
・蒸溜所の特徴
  ・2つのブランドを生産:
   Tobermory:ノンピートタイプのシングルモルト(フルーティでソフト)
   Ledaig(レダイグ):ヘビリーピーテッドタイプ(スモーキーで海のニュアンス)
  ・島の気候の影響:潮風と湿潤な気候が熟成に独特の風味を与える
  ・生産量:比較的小規模(年間約100万リットル)
  ・長期休止期間が多い歴史:閉鎖と再開を繰り返し、1990年代以降ようやく安定稼働
  ・所有会社:Distellグループ(2023年にHeinekenの影響下に)

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 800yenで提供しております(2025年8月現在)。

アラン シェリーカスク

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで感じるのは瑞々しい熟したフルーツ感と心地よい樽のニュアンス。黄桃、アプリコット、ブラックベリー、完熟リンゴ、バニラ、シナモン、メントール、麦芽香、微かなスモークと硫黄感。
フレーバー:アタックで熟したフルーツの酸、甘み。樽の渋甘みが続く。分厚い質感をベースに嫌味の無いフルーツ感と心地よい樽感がバランス良く主張。
余韻は中程度〜長め。暖かい樽の風味、フルーツピール様の苦みが心地よく残る。

ロックランザ(アラン)蒸溜所情報
基本情報
・正式名称:Lochranza Distillery(旧 Arran Distillery)
・地域:スコットランド、アラン島北部のロックランザ村(Lochranza)
・設立年:1995年(アラン蒸溜所として)
・所有企業:Isle of Arran Distillers Ltd.
・変更点:2019年、南部に新設された「ラッグ蒸溜所(Lagg Distillery)」の開業により、北部の旧アラン蒸溜所は「ロックランザ蒸溜所」と改称

設備
・マッシュタン:1基、ステンレス製のセミ・ロイター式
・発酵槽(ウォッシュバック):6基、オレゴンパイン製
・ポットスチル:4基(初留2基、再留2基)、バルジ型(バルジのある伝統的な形状)
・冷却方式:シェル&チューブコンデンサー(比較的クリーンな酒質を生む)

生産と製品
・年間生産量:約120万リットル(グレーンスピリッツ換算)
・特徴:ノンピート主体、クリーンでフルーティーな酒質

その他の特徴
・ビジターセンター:設立当初からあり、アラン島観光の名所として人気

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 900yenで提供しております(2025年8月現在)。

ジュラ12年

アロマ:香り立ちは穏やか〜中程度。穏やかに語りかけてくる印象。トップノートで優しい樽のニュアンス。バニラ、シナモン、黄桃、アプリコット、フィナンシェ、焦がした砂糖、根菜、沢庵を連想する塩っぽさ、
フレーバー:アタックで熟したフルーツの酸、甘みが現れ、優しい樽のニュアンスが続く。派手な主張はないが、樽感、フルーツ感、塩っぽいスパイス感が気持ち良く絡み合う味わいは好感が持てます。
余韻は中程度。樽由来のスパイス感が心地よく残る。

ジュラ蒸留所情報
■ 基本情報
・設立:1810年(現行の施設は1963年再建)
・所在地:スコットランド・ジュラ島(人口約200人の孤島)
・所有:Whyte & Mackay社(Emperador Inc.傘下)
・水源:Market Loch(島内の湖)



■ 設備と製造

🔸マッシュタン
・形式:セミ・ロイター型、ステンレス製
・容量:約5トン

🔸発酵槽(ウォッシュバック)
・数:6基
・材質:ステンレス製
・容量:各約48,000リットル
・発酵時間:50〜60時間

🔸蒸留器(ポットスチル)
・ウォッシュスチル(初留釜):2基
・スピリットスチル(再留釜):2基
・特徴:背の高いスチル(約7.7メートル)により、軽やかで繊細な酒質を生成



■ ジュラ島の自然と野生動物
・鹿(Red Deer):島名「Jura」はノルウェー語で「鹿の島」を意味するほど、鹿の密度が高い
・野鳥観察:イーグルやアオサギなども見られるバードウォッチングの名所
・ハイキング・登山:有名な「パップス・オブ・ジュラ(Paps of Jura)」という山があり、登山愛好家にも人気

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 500yenで提供しております(2025年7月現在)。

スキャパ スキレン SK20

アロマ:香り立ちは中程度、穏やかに語りかけてくる印象。トップノートで爽やかなフルーツ感と優しい樽のニュアンス。リンゴ、白桃、柑橘系フルーツ、バニラ、シナモン、塩っぽいスパイス感。
フレーバー:アタックで樽の甘みと柑橘系フルーツの酸味、甘み。レモンピールの苦味、酸味が樽のスパイス感と調和しながら心地よい続く。
余韻は中程度。フレッシュな柑橘系フルーツのニュアンス、柔らかな樽の渋みが残る。
バーボン樽熟成モルトの魅力を存分に味わえる一本です。

スキャパ蒸溜所情報
■ 所在地・背景
・設立年:1885年
・場所:スコットランド・オークニー諸島本島(メインランド)、カークウォールの南
・所有者:ペルノ・リカール(Pernod Ricard)傘下のシーバス・ブラザーズ社(Chivas Brothers)



■ 蒸溜設備・製法
・仕込み水:Lingro Burn(リンゴロ川)の水を使用
・マッシュタン:ステンレス製、糖化能力は1バッチあたり約6トン
・発酵槽(ウォッシュバック):ステンレス製 × 6基、発酵時間は約50〜60時間
・ポットスチル:
 ・ウォッシュスチル:1基(ローモンドスチル型)
 ・スピリットスチル:1基(通常型)
  ※ローモンドスチルを使い続けている数少ない蒸溜所のひとつ(内部にバッフルプレートを持つ特殊な構造)



■ 生産・熟成の特徴
・基本的にノンピート(クリーンなスタイル)
・熟成樽:主にファーストフィルのバーボン樽を使用



■ その他の特徴
・見学:完全予約制でのツアーを実施。規模が小さく、アットホームな雰囲気
・景観:スキャパ湾を望む高台に立地しており、オークニー諸島の大自然を体感できるロケーション
・近隣:アイランズ系でも有名なハイランドパーク蒸溜所が車で10分ほどの距離にある

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 800yenで提供しております(2025年7月現在)。

タリスカー10年

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと話しかけてくる印象。トップノートでアーシーで植物感伴うピートと熟したフルーツのニュアンス。焦げ感、土っぽさ、優しいピート、黄桃、アプリコット、バニ、シナモン、メントール、オイリー
フレーバー:アタックでスパイシーな樽感。続いて樽由来の甘み、渋み、フルーツの酸が現れる。
余韻は中程度。心地よく優しいピートとスパイス感が残る。全体的にまとまりがある香味、バランスも良い。

蒸溜所情報
・創業年:1830年
・創業者:マッカスキル兄弟
・地域:スコットランド、アイランズ、タリスカー島
・スチル:初留2基、再留3基の計5基(1928年までは3回蒸溜を行なっていた)。初留のラインアームは2度U字に曲げられていて、ラインアーム内部で液体に戻った留液は精留菅を通って蒸留釜本体に戻るようになっている。冷却装置は屋外ワームタブ。
・スコットランドの文豪R.L.スチーブンソンには「酒の中の王様」と称された。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)700yenで提供しております(2025/6月現在)

ハイランドパーク12年 バイキングオナー

アロマ:香りたちは中程度、穏やかに語りかけてく印象。トップノートで熟したフルーツとシェリー樽のニュアンス。黄桃、アプリコット、オレンジ、ブラックベリー、黄色い花、バニラ、シナモン、カカオ、チョコレート、ナッツ、トーストした蜂蜜、フィナンシェ、背後にアーシーで優しいピート感、かすかにサルファリー。

フレーバー:アタックで熟したフルーツの酸、甘み。コーヒーのような苦味や樽の甘味、渋みが続く。トースティなフルーツ感、程よいピート、シェリー樽の味わいがバランスよく存在。

フィニッシュ:余韻は中程度。心地よい樽の渋み、甘味、ピートが残る。

特徴:程よいシェリー樽のニュアンスとアイラモルトのピートとは異なるアーシーな優しいピート感が上手く共存しているモルト。個性的であるがバランスは良い。

蒸溜所情報
創業:1798年
地域:スコットランド アイランズ オークニー諸島 メインランド島〜オークニー諸島は8世紀以降、数百年にわたりヴァイキングに支配されてきた。メインランド島は石器時代の遺跡群でも有名
仕込み水:クランティットの泉(中硬水)
スチル:ストレートヘッド型4基。冷却装置はシェル&チューブの屋外コンデンサー
特徴:現在でもフロアモルティングが行われている。オークニーのピートはヘザーや草、苔などが堆積したもので、ホービルターヒルという独自の採掘場から掘り出されるピートを使用。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc)700yenで提供しております(2025/6月現在)