グレンアラヒー11年 モスカテルウッドフィニッシュ

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで樽と熟したフルーツの甘い香り。黄桃、アプリコット、オレンジ、バニラ、シナモン、クローブ、蜂蜜、トーストした砂糖、黒系ドライフルーツ、麦芽香。
フレーバー:アタックで蜂蜜の甘さとオレンジの酸味。樽由来の苦甘みが続く。フルーツ感と樽感がバランス良く絡み合い、膨よかな味わい。
余韻は中程度、甘い樽感とフルーツピールの苦味、酸味が残る。

PS:甘口シェリーのモスクテル熟成樽で後熟したグレンアラヒーです。

グレンアラヒー蒸溜所情報
基本情報
・所在地:スコットランド・スペイサイド地方、ベン・リンネス山麓近く
・設立年:1967年(初操業は1968年)
・建築者:Mackinlay McPherson(Scottish & Newcastle傘下)、建築設計はWilliam Delmé-Evans
・所有者:2017年から現オーナー、ビリーウォーカーが所有

生産および設備
・地域特性:かつては主にブレンド用原酒(主にマッキンレーズの原酒)供給を目的としていた蒸留所
・生産方式:
 ・蒸留器:初留2基(約36,300 L)、再留2基(23,900 L)
 ・発酵槽:ステンレス製マッシュタン1基、木製またはステンレス製ウォッシュバック6基(約60,000 L)
 ・生産能力:最大約400万リットル
 ・水源:ベン・リンネス山の泉や湧水を使用

見学・ビジター体験
・施設:見学ツアーやテイスティングが可能なビジターセンターあり(バー・テイスティングラウンジ完備)

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1100yenで提供しております(2025年11月現在)。

クラウンローヤル

アロマ:香り立ちは穏やか、静かに佇んでいる印象。トップノートでメープルシロップを思わせる甘い香り。程よい穀物感、黄桃・アプリコットなどの熟したフルーツ、バニラ、シナモン、クローブ、ミント、メントール。やや人工的な木材感、微かな溶剤。
フレーバー:アタックでメープルシロップの甘み、樽の甘渋み。熟したフルーツ感、人工的な甘味料、甘さが主張するが奥に優しいスパイス感
余韻は短め、樽の甘苦味、人工的なフルーツ感が残る。

クラウンローヤル蒸溜所情報
一般情報
・正式名称:Crown Royal Distillery(クラウンローヤル蒸溜所)
・所在地:カナダ・マニトバ州ギムリ(Gimli, Manitoba, Canada)
・所有者:ディアジオ
・設立年:1939年(ブランド誕生年)/1968年にギムリ蒸溜所完成
・位置づけ:カナダを代表するブレンデッドウイスキーブランド「Crown Royal」の製造拠点



蒸溜所設備・生産体制
・年間生産量:約5000万リットル(北米最大級)
・ポットスチル:一部スモールバッチ原酒向けに銅製ポットスチルを使用
・カラムスチル:グレーンウイスキー用に大型連続式蒸溜機を多数保有
・マッシュ構成:ライ麦・トウモロコシ・大麦麦芽を原料とする複数のレシピ
 - 各原酒を別々に蒸溜・熟成し、後にブレンド
・熟成樽:主にアメリカンオークのバーボン樽(リフィル)
・熟成庫:ギムリ周辺の乾燥した寒冷地気候により、エンジェルズシェアが非常に低い(年間1%前後)



ブランド・製品構成
・Crown Royal Deluxe(定番)
・Crown Royal Northern Harvest Rye(ライウイスキー比率の高い人気商品)
・Crown Royal Black
・Crown Royal Reserve
・Crown Royal XR(Extra Rare)
・Crown Royal Noble Collection(限定リリースシリーズ)



歴史的背景
・クラウンローヤルは1939年、英国王ジョージ6世と王妃エリザベスのカナダ訪問を記念して特別にブレンドされたウイスキーとして誕生。
・名称「Crown Royal」は「王冠にふさわしいウイスキー」という意味。
・もともとはオンタリオ州の蒸溜所で生産されていたが、1975年にマニトバ州ギムリに一元化。
・現在ではカナダ最大のウイスキー蒸溜所であり、世界150か国以上に輸出されている。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 500yenで提供しております(2025年11月現在)。

カバラン ソリスト バーボンバレル57.8%

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで輪郭のしっかりとした樽感。バニラ、シナモン、クリーム、蜂蜜、バナナ、黄桃。高いアルコール度数を背景にそれぞれのコンテンツがしっかりと主張している。
フレーバー:アタックで柑橘系フルーツの酸甘み、心地よい樽の甘渋みとオレンジピールの苦味が続く。全体的に甘みもしっかり、オランジェット、フルーツタルトのニュアンスも。コンテンツは多くないが、質感が詰まった味わい、奥行きや広がりも感じる。
余韻は中程度、フルーツピールや心地よい樽感が残る。
しっかりとしたバーボン樽熟成原酒の特徴を味わえるボトルです。

カバラン蒸溜所情報
基本情報
・所在地:台湾・宜蘭県(Yilan County)南澳郷外、蘭陽平原(Lanyang Plain)
・設立年:2005年(正式稼働は2006年)
・創業者:李添財(T. T. Lee)氏(King Car 集団の創業者)
・運営会社:金車グループ(King Car Group)
・ブランド名「カバラン(Kavalan)」:古代台湾原住民族「噶瑪蘭族(Kavalan tribe)」に由来
・初リリース:2008年(Kavalan Classic Single Malt)



設備・生産体制
・スチル構成:ポットスチル8基(ハイブリッドタイプを含む)
・初期はフォーサイス社(Forsyths, スコットランド製)製スチルを採用
・発酵槽(ウォッシュバック):ステンレス製
・マッシュタン:全自動ステンレス製マッシュタン
・年間生産量:推定900万リットル以上(アジア最大級のシングルモルト生産規模)
・熟成庫(ウェアハウス):敷地内に20棟以上の樽貯蔵庫
・仕込み水:雪山山脈(Snow Mountain)からの伏流水



熟成環境の特徴
・台湾特有の高温多湿(亜熱帯)気候で、熟成が非常に早く進む
・年間熟成損失(エンジェルズシェア)は約10〜15%(スコットランドの約3倍)
・短期間(4〜6年程度)でも十分な熟成感と濃厚な樽香を獲得
・熟成庫によって温度・湿度管理を調整(場所により香味プロファイルを変化させる)



樽構成
・多様な樽タイプを積極的に採用:
バーボン樽(アメリカンホワイトオーク)
シェリー樽(オロロソ、ペドロヒメネス、フィノなど)
ポートワイン樽、マディラ樽、モスカテル樽、ワインカスクなど
・自社内での樽管理・リチャー作業を実施

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1900yenで提供しております(2025年11月現在)。

シングルトン ダフタウン12年

アロマ:香り立ちは穏やか、静かに佇んでいる印象。トップノートで穏やかな樽感と麦芽のニュアンス。バニラ、シナモン、クリーム、優しい麦芽香、背後に洋梨、青リンゴ、メントール、
フレーバー:アタックでフレッシュなフルーツの酸、甘み。若々しい樽のニュアンスや穀物感が続く。
余韻は短め、樽の心地よい甘みが残る。
全体的にライトでバランス良く膨よか。ストレートなら食前酒にお勧め、ハイボールも美味です。

ダフタウン蒸溜所情報
基本情報
・所在地:スコットランド・スペイサイド地方、ダフタウン村(モートラック川近く)
・設立年:1895年
・創業者:ピーター・マッケンジー(Peter Mackenzie)、リチャード・スタックポール(Richard Stackpole)ら
・所有者:ディアジオ社(Diageo)



設備・生産体制
・スチル構成:計6基(ウォッシュスチル3基、スピリットスチル3基)
・発酵槽(ウォッシュバック):ステンレス製(伝統的な木製から更新済)
・マッシュタン:ステンレス製のセミ・ロイター式
・生産能力:年間約600万リットル
・仕込み水源:ジェニーの泉(Jock’s Well、またはHighlandman John’s Wellとも)
・麦芽供給:外部モルティング(ローズアイルモルティングから供給)



ウイスキーの特徴
・スペイサイドらしいフルーティで軽やかなスタイル
・口当たりは柔らかく、モルティでハチミツやトフィーの甘みを伴う
・蒸気加熱式のスチルを採用し、クリーンかつライトボディな酒質を志向



🍷 主なブランド・リリース
・シングルトン・オブ・ダフタウン(The Singleton of Dufftown)
→ 2007年以降、欧州・日本市場向けの主要シングルモルトとして展開
・かつての公式ボトル:「ダフタウン12年」「ダフタウン15年」などが存在
・ブレンデッド用原酒としての比率が非常に高い
・代表的な供給先:ベルズ(Bell’s)、ジョニーウォーカー(Johnnie Walker) など



歴史的経緯
・1895年:旧ミル工場を改修し、ダフタウン蒸溜所として操業開始
・1933年:アーサー・ベル社(Arthur Bell & Sons)に買収
・1985年:ギネス社がベル社を買収
・1997年:ギネス社とグランドメトロポリタン社の合併によりディアジオ(Diageo)傘下へ
・現在はディアジオのスペイサイド拠点の一つとして稼働中



評価・位置づけ
・シングルモルトとしての知名度は中程度だが、ブレンデッドモルトの中核として高く評価
・「シングルトン・オブ・ダフタウン」は、同シリーズ(グレンオード/グレンダラン)と並び、世界的な展開ブランドのひとつ
・スペイサイド6大蒸溜所のひとつ「ダフタウン村」に位置し、「ロッシー川沿いの6兄弟(モートラック、グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィー、ダフタウン、グレンスペイ)」の一員

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 700yenで提供しております(2025年11月現在)。

アマハガン エディション山桜

アロマ:香り立ちは中程度、穏やかだがしっかりと語りかけてくる印象。トップノートでしっかりとした樽感と赤系のフルーツ感。バニラ、シナモン、クローブ、メントール、アセロラ、チェリー、人工的な木材感、フィナンシェ、花の蜜。時間経過で樽由来のしっかりとした甘みが強く主張。
フレーバー:アタックでオーク感を伴う渋甘みがしっかりと広がり、瑞々しいフルーツ感が続く。爽やかな樽感と瑞々しい赤いフルーツ感の調和が心地よい。
余韻は中程度。樽の甘渋み、フルーツピールの苦味が残る。

PS:このボトルはブレンデッドモルト、海外原酒と長濱の原酒をブレンドしたもので、山桜樽で後熟されています。

長濱蒸溜所情報
・所在地
 滋賀県長浜市朝日町14-1
 琵琶湖の北東部、長浜城跡や黒壁スクエア近く

・創業年
 2016年(日本最小クラスのクラフト蒸溜所として稼働開始)

・運営会社
 長濱浪漫ビール株式会社(地ビール醸造所併設)

・規模・特徴
 日本で最小規模クラスのウイスキー蒸溜所
 ブリュワリー(ビール醸造所)を母体とし、設備はコンパクトながら多様な試みを実施
 仕込みからボトリングまでを一貫生産

・仕込み水
 伊吹山系の伏流水(軟水)を使用

・設備
 マッシュタン:小型ステンレス製
 発酵槽:ステンレス製(温度管理可能)
 ポットスチル:ポルトガル・ホヤ社(Hoga)製
 初留釜(ウォッシュスチル)×1基、再留釜(スピリットスチル)×2基、合計3基

・製造の特徴
 少量多品種仕込み(モルトの種類や樽の種類を多彩に試す)
 ワイン樽(赤・白)、シェリー樽、ラム樽など多様なフィニッシュを積極的に導入
 国内外の蒸溜所とのジョイントボトル企画「AMAHAGAN(アマハガン)」シリーズで有名

・代表的なボトル
 長濱 シングルモルト(少量リリース、蒸溜所限定あり)
 AMAHAGANシリーズ(ブレンデッドモルト、各種フィニッシュ)
 ハンドフィル限定ボトル(来場者向け量り売り)

・評価・特色
 小規模だからこそ実験的でユニークな熟成を展開
 国内外のウイスキーアワードで高評価を獲得し、クラフト蒸溜所の成功例の一つ

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 700yenで提供しております(2025年11月現在)。

バッファロートレース

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートでしっかりとした樽のニュアンス、熟したフルーツ、溶剤感。バニラ、シナモン、クローブ、黄桃、メープルシロップ、人工的な溶剤、ゴムチューブ。
フレーバー:アタックで樽の甘みがしっかりと広がり、フルーツの酸・甘みが続く。人工的な質感ながら、爽やかなフルーツ感を背景に広がるしっかりとした樽感は印象的。
余韻は短め、樽の渋み、メープルシロップの甘みが残る。

バッファロートレース蒸溜所情報
基本情報
・所在地:アメリカ・ケンタッキー州フランクフォート(Frankfort, Kentucky)
・所有者:サゼラック社(Sazerac Company)
・創業年:1775年頃(正式登録は1787年)
・旧名:オールド・ファイアー・カッパー(O.F.C. Distillery)
    ジョージ・T・スタッグ蒸溜所(George T. Stagg Distillery)
・現名称採用:1999年に「Buffalo Trace Distillery」と改称



設備・生産
・スチル構成:大型カッパーポットスチル+コラムスチル(連続式蒸留器)
・原材料:主にコーン(トウモロコシ)、ライ麦、麦芽大麦
・仕込み水:ケンタッキー州特有の石灰岩層を通した湧水
・貯蔵庫:約40棟以上の熟成庫(rickhouses)を保有
・熟成環境:自然換気による温度差熟成(全館空調ではなく自然任せ)



主なブランド
・バッファロー・トレース(Buffalo Trace)
・イーグル・レア(Eagle Rare)
・ブラントン(Blanton’s) — 世界初のシングルバレル・バーボン
・ジョージ・T・スタッグ(George T. Stagg)
・ウィリアム・ラルー・ウェラー(William Larue Weller)
・スタッグ Jr.(現:Stagg)
・EHテイラー(Colonel E.H. Taylor, Jr.)
・サゼラック・ライ(Sazerac Rye)
・ヴァン・ウィンクル(Pappy Van Winkle)シリーズ(原酒提供元)



特徴・こだわり
・世界で最も長い蒸溜所稼働の歴史を持つとされる(禁酒法時代も政府公認で医療用バーボンを製造)
・独自の「マッシュビル」(穀物配合レシピ)を複数所有(代表的には3種類)
・高度な実験的バーボン・プログラム(Experimental Collection)を運営
・数百種類に及ぶ実験バレル(樽材、樽焼き、熟成年数、貯蔵環境の違いを研究)
・「Buffalo Trace Antique Collection(BTAC)」として毎年限定ボトルをリリース

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 500yenで提供しております(2025年11月現在)。

ジョニーウォーカー グリーンラベル15年

アロマ:香り立ちは中程度、優しく語りかけてくる印象。トップノートで熟したフルーツ感と心地よい樽のニュアンス。黄桃、アプリコット、洋梨、青リンゴ、麦芽香、バニラ、シナモン、クローブ、メントール、微かな溶剤感、程よいピートスモーク。
フレーバー:アタックで熟したフルーツの酸・甘み、ピール様の苦味と心地よいピートが続く。樽の苦味・渋み、キャンディのような甘さも存在。
余韻は中程度。樽の甘み渋みが残る。
コンテンツは多め、ややまとまりにかける印象もあるが香味に膨よかを感じる。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 700yenで提供しております(2025年11月現在)。

ジョニーウォーカー ゴールドラベル

アロマ:香り立ちは中程度、穏やかに語りかけてくる印象。トップノートで熟したフルーツと程よいピート。黄桃、アプリコット、花のブーケ、柔らかいピートスモーク、バニラ、シナモン、乾いた木材感。
フレーバー:アタックで瑞々しく熟したフルーツの酸甘味。フルーツピールの酸、樽の甘渋みが続く。オーソドックスで膨よかでバランスが良い。
余韻は中程度、柔らかいフルーツのニュアンスや微かなピートフレーバーが心地よい。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 700yenで提供しております(2025年11月現在)。

キャメロンブリッジ26年 56.6% ケイデンヘッド スモールバッチ

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで甘い樽のニュアンスと穀物感。バニラ、シナモン、蒸した穀物、金属感、プラスティック、奥に黄桃、完熟りんご。
フレーバー:アタックで甘いパウダースパイス。バニラ、シナモン、クリーム。フルーツの酸・甘みが続く。コンテンツは少ないが濃厚でキャラメライズされたような甘いニュアンスが印象的。
余韻は中程度。樽の甘渋みが心地良く残る。

PS:ウィリアムケイデンヘッドがリリースするスモールバッチシリーズ、キャメロンブリッジ26年、シングルグレーンウイスキーです。

キャメロンブリッジ蒸溜所情報
【基本情報】
・所在地:スコットランド・ローランド地方(ローランド東部、ファイフ州リース)
・設立:1824年
・創業者:ジョン・ヘイグ(John Haig)
・現在の所有:ディアジオ社(Diageo plc)
・蒸溜所分類:グレーンウイスキー蒸溜所(シングルモルトではない)
・生産能力:約10万キロリットル(=約1億リットル)とも言われる、スコットランド最大級の蒸溜所。



【歴史・背景】
・1824年にジョン・ヘイグが設立。
・イーニアス・コフィーが発明したコフィースチル(連続式蒸溜器)を初めて導入した蒸溜所として知られる。これにより、軽やかで大量生産可能なグレーンウイスキーの時代を開いた。
・19世紀後半にはヘイグ家・ジョニーウォーカー家・ブキャナン家などが合併し、
現在のディアジオ(旧DCL=Distillers Company Limited)の中核を形成。



【製造設備】
・カラムスチル(連続式蒸溜器)を中心とした巨大プラント。
・2系列以上の連続蒸溜ラインを保有。
・最新の自動制御設備を導入。
・原料:主に小麦(wheat)とモルト(麦芽の一部)を使用。
・発酵槽(ウォッシュバック):巨大ステンレス槽を多数。
・年間操業:365日フル稼働体制。
・副産物の蒸気・熱エネルギーを再利用するエコ蒸溜所としても有名。



【製造スタイル】
・グレーンウイスキー専業(モルトウイスキーは生産しない)
・伝統的なコフィースチル蒸溜+最新の連続式蒸溜を併用。
・非常にクリーンでライトな酒質。
・熟成は主にアメリカンオーク(バーボン樽)。



【生産物と用途】
・ディアジオのブレンデッドウイスキー用グレーン原酒の中心供給元。
・主なブランド:
 ジョニーウォーカー(Johnnie Walker)
 J&B(ジェイ&ビー)
 ベイリーズ(Baileys)クリームリキュールのベーススピリッツもここで生産。
 一部はシングルグレーンとしてボトリングもされる
・ジョニーウォーカー・ブルーラベル・ゴースト&レア シリーズの構成原酒としても使用。




【その他トピック】
・スコットランドで最古級の連続式蒸溜所。
・同敷地内にディアジオのグレーンスピリッツ供給センターを併設(ベイリーズやジンなどにも供給)。
・環境配慮が進んでおり、バイオマス発電・廃熱再利用などを導入した“グリーンディスティラリー”。
・2000年代以降は「シングルグレーン」カテゴリーの再評価を牽引した存在でもある。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1500yenで提供しております(2025年10月現在)。

カネマラ12年

アロマ:香り立ちは中程度、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで瑞々しいフルーツと穀物感、優しいピートのニュアンス。白桃、青リンゴ、ウリ系の野菜、メントール、麦芽香、オイリーなピート、スモーク、アーシー
フレーバー:アタックでピートと爽やかなフルーツの酸・甘み。穀物の甘み、柑橘フルーツの甘み、樽の甘渋みが続く。
余韻は短め、樽の優しい渋み、ピートのニュアンスが残る。

PS:カネマラはアイルランドのクーリー蒸溜所がリリースするピーテッドタイプのシングルモルトです。

クーリー蒸溜所情報
【基本情報】
・所在地:アイルランド北東部 ルース州(County Louth)クーリー半島(Cooley Peninsula)
・設立:1987年(稼働開始は1989年頃)
・創業者:ジョン・ティーリング(John Teeling)
 元経済学者・実業家で、後にティーリング兄弟(ジャック&スティーブン)の父。
・現在の所有:ビームサントリー(Beam Suntory)(2011年に買収)
・年間生産能力:約300万リットル(モルト+グレーン合計)



【設立の背景】
・1960〜80年代、アイルランドでは蒸溜所が3か所しか稼働していなかった時代。
・ジョン・ティーリングが「アイルランドに再び多様性を」という理念のもと独立蒸溜所として創業。
・アイルランドのウイスキー産業復活のきっかけを作った存在。
・廃業したアルコール蒸溜施設を改装して再利用。



【製造設備】
・ポットスチル:2基(銅製)
 シングルモルト・シングルポットスチル用
・カラムスチル:1基(連続式)
 グレーンウイスキー用(トウモロコシ主体)
・発酵槽(ウォッシュバック):ステンレス製
・マッシュタン:ステンレス製、全自動システム採用
・熟成庫:敷地内および周辺に複数、バーボン樽・シェリー樽・ワイン樽など多様な樽を使 用



【生産スタイル】
・アイリッシュ伝統の**トリプルディスティレーション(三回蒸溜)だけでなく、
ダブルディスティレーション(二回蒸溜)も採用(スコッチ寄りの重厚原酒も生産可能)。
・原料:アイルランド産大麦、未発芽大麦、トウモロコシなど。
・シングルモルト、シングルポットスチル、グレーン、ブレンデッドすべてを生産可能。



【その他トピック】
・2011年:ビーム社(現ビームサントリー)が買収。
→ ブランド力と流通網が強化され、世界展開が加速。
・兄弟が独立し、新たにティーリング蒸溜所(2015年ダブリン)を設立。
→ クーリーのDNAを受け継いだ“次世代系”がティーリング。
・キルベガン蒸溜所(アイルランド最古の稼働蒸溜所)を復活させたのもクーリー社。
・アイルランド新時代の原点的存在として、他の独立系蒸溜所に大きな影響を与えた。

Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1000yenで提供しております(2025年10月現在)。