バニラやキャラメルの甘香ばしさ、穀物の優しい旨味を感じる一杯

アロマ:香り立ちは良く、しっかりと語りかけてくる印象。トップノートで甘い樽のニュアンスと穀物感。バニラ、シナモン、蒸した穀物、金属感、プラスティック、奥に黄桃、完熟りんご。
フレーバー:アタックで甘いパウダースパイス。バニラ、シナモン、クリーム。フルーツの酸・甘みが続く。コンテンツは少ないが濃厚でキャラメライズされたような甘いニュアンスが印象的。
余韻は中程度。樽の甘渋みが心地良く残る。
PS:ウィリアムケイデンヘッドがリリースするスモールバッチシリーズ、キャメロンブリッジ26年、シングルグレーンウイスキーです。
キャメロンブリッジ蒸溜所情報
【基本情報】
・所在地:スコットランド・ローランド地方(ローランド東部、ファイフ州リース)
・設立:1824年
・創業者:ジョン・ヘイグ(John Haig)
・現在の所有:ディアジオ社(Diageo plc)
・蒸溜所分類:グレーンウイスキー蒸溜所(シングルモルトではない)
・生産能力:約10万キロリットル(=約1億リットル)とも言われる、スコットランド最大級の蒸溜所。
⸻
【歴史・背景】
・1824年にジョン・ヘイグが設立。
・イーニアス・コフィーが発明したコフィースチル(連続式蒸溜器)を初めて導入した蒸溜所として知られる。これにより、軽やかで大量生産可能なグレーンウイスキーの時代を開いた。
・19世紀後半にはヘイグ家・ジョニーウォーカー家・ブキャナン家などが合併し、
現在のディアジオ(旧DCL=Distillers Company Limited)の中核を形成。
⸻
【製造設備】
・カラムスチル(連続式蒸溜器)を中心とした巨大プラント。
・2系列以上の連続蒸溜ラインを保有。
・最新の自動制御設備を導入。
・原料:主に小麦(wheat)とモルト(麦芽の一部)を使用。
・発酵槽(ウォッシュバック):巨大ステンレス槽を多数。
・年間操業:365日フル稼働体制。
・副産物の蒸気・熱エネルギーを再利用するエコ蒸溜所としても有名。
⸻
【製造スタイル】
・グレーンウイスキー専業(モルトウイスキーは生産しない)
・伝統的なコフィースチル蒸溜+最新の連続式蒸溜を併用。
・非常にクリーンでライトな酒質。
・熟成は主にアメリカンオーク(バーボン樽)。
⸻
【生産物と用途】
・ディアジオのブレンデッドウイスキー用グレーン原酒の中心供給元。
・主なブランド:
ジョニーウォーカー(Johnnie Walker)
J&B(ジェイ&ビー)
ベイリーズ(Baileys)クリームリキュールのベーススピリッツもここで生産。
一部はシングルグレーンとしてボトリングもされる
・ジョニーウォーカー・ブルーラベル・ゴースト&レア シリーズの構成原酒としても使用。
⸻
【その他トピック】
・スコットランドで最古級の連続式蒸溜所。
・同敷地内にディアジオのグレーンスピリッツ供給センターを併設(ベイリーズやジンなどにも供給)。
・環境配慮が進んでおり、バイオマス発電・廃熱再利用などを導入した“グリーンディスティラリー”。
・2000年代以降は「シングルグレーン」カテゴリーの再評価を牽引した存在でもある。
Whisky Salon Rue du Barでは1shot(30cc) 1500yenで提供しております(2025年10月現在)。


