ダフトミル2010 ウインターバッチリリース

生駒市のチャールストンで頂きました。

香り立ちはよく、しっかりと語りかけてくる印象。

トップノートで青っぽい植物感、穀物感、蜂蜜感。続いて甘い樽感、バニラ、シナモン。青リンゴ、洋梨などの爽やかなフルーツ感。

フレーバーはアタックでフルーツの酸味、甘み。樽の渋み、ピール様の酸味、苦味が続く。素朴な味わい、シンプルだが奥行きを感じる。

余韻は中程度。樽の甘み、渋みが心地よく続く。

爽やかな植物、フルーツ感と穀物感の絡み合いが心地よく訴えてくる。

PS:蒸溜所を経営するカスパード家の本業はあくまでも農業。農閑期の夏2ヶ月、冬2ヶ月のみウイスキーの生産を行うため、当然少量生産で手に入りにくいボトルです。素朴な穀物感が魅力的なモルトでした。

ダフトミル蒸溜所情報
・創業年:2005年(操業開始は2005年12月)
・創業者:フランシス&イアン・カスバート兄弟(Cuthbert Brothers)
・所在地:スコットランド・ローランド地方(ファイフ州)
・蒸溜所タイプ:ファームディスティラリー(農家併設型)
・マッシュタン:ステンレス製(セミロイター型)
・発酵槽:6基の木製(オレゴンパイン)
・ポットスチル:初留、再留1基ずつ、フォーサイス社製
・冷却装置:シェル&チューブ式コンデンサー
・特徴:
原料の大麦はすべて自家栽培(農場で収穫されたもののみ使用)
年間稼働は季節限定(春と夏の農閑期のみ、年産約20,000リットルと極少量)
ローカルでハンドクラフトにこだわった造り
初リリースは2018年(熟成12年目で初めてリリースされた)
インディペンデントボトラーへの原酒提供はなし(自社ボトリングのみ)

Whisky Salon Rue du Barではダフトミル2007ウインターバッチリリースとダフトミル2008ウインターバッチリリースを一本ずつ、在庫を有しております。皆様のご来店をお待ちしております。

原料を基準したウイスキーの分類

Barでお客様と接していると、私たちが当たり前のように使っている言葉や用語の意味が、必ずしも伝わっていないことに気づかされます。だからこそ、できるだけわかりやすい言葉で丁寧に説明することの大切さを感じています。ブログでも、ウイスキーに関する基本的な知識や用語の意味を分かりやすく発信していきたいと思います。

今回は「原料を基準としたウイスキーの分類」です。

簡単にまとめると以下のようになります。

原料がモルト(大麦麦芽)のウイスキーをモルトウイスキー
原料がモルト+その他の穀物のウイスキーを(広義の)グレーンウイスキー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものをブレンデッドウイスキーと呼んでいます。   

少し詳しく見ていきましょう。

【1】モルトウイスキー(Malt Whisky)

  • 主原料大麦麦芽(モルト)のみ
  • 蒸留方式ポットスチル(単式蒸留器)
  • 特徴:香り高く複雑、コクがある
  • 主な産地:スコットランド、日本、アイルランド、台湾 など
  • ブランド例:マッカラン、山崎、グレンリベットなど

【2】(広義の)グレーンウイスキー(Grain Whisky)

モルト(大麦麦芽)以外の穀物が主原料のウイスキー全般を指します。ただし糖化の工程で大麦麦芽(モルト)は必要となるため原料全体の5~15%程度の大麦麦芽は使用されます

(広義の)グレーンウイスキーは、さらに以下の2-1~5のように分類されます。

◉ 2-1. (狭義の)グレーンウイスキー(一般的に言うグレーンウイスキーのことです)

  • 主原料トウモロコシ、小麦、大麦麦芽(少量)など
  • 蒸留方式:連続式蒸留機(ポットスチルでの蒸留も可)
  • 特徴:軽やかでクセが少なく、ブレンデッド用が主流
  • ブランド例:キャメロンブリッジ、インヴァーゴードンなど

◉ 2-2. バーボンウイスキー(Bourbon Whisky)

  • 主原料トウモロコシ(米国では51%以上)、ライ麦、小麦、大麦麦芽など
  • 蒸留方式:連続式蒸留機またはポットスチル
  • 特徴:樽由来のスパイス感、原料由来の甘味
  • 主な産地:アメリカ
  • ブランド例:ワイルドターキー、メーカーズマーク、フォアローゼスなど

◉ 2-3. ライウイスキー(Rye Whisky)

  • 主原料ライ麦(米国では51%以上)、大麦麦芽など
  • 蒸留方式:連続式蒸留機またはポットスチル
  • 特徴:スパイシーでドライ、個性強め
  • 主な産地:アメリカ、カナダ
  • ブランド例:テンプルトン、ホイッスルピッグ、アルバータなど

◉ 2-4. コーンウイスキー(Corn Whisky)

  • 主原料トウモロコシ80%以上(米国基準)、大麦麦芽など
  • 蒸留方式:連続式蒸留機が多い
  • 特徴:甘みがありソフト、熟成浅めのものも
  • ブランド例:プラットヴァレー、ジョージアムーンなど

◉ 2-5. ウィートウイスキー(Wheat Whisky)

  • 主原料小麦(米国では51%以上)、大麦麦芽など
  • 特徴:非常にスムースで軽やか
  • ブランド例:バーンハイム・オリジナルなど

◉ 2-6. ポットスチルウイスキー(Pot Still Whisky)

  • 主原料未発芽大麦(30%以上)、大麦麦芽(30%以上)
  • 蒸留方法:ポットスチルでの3回蒸留が多い
  • 特徴:オイリーで滑らか、アイルランド伝統のウイスキー
  • ブランド例:レッドブレストなど

〜さらに(広義の)グレーンウイスキーにはライスウイスキー、ソルガムウイスキーなど様々な原料を使ったものが存在します。

【3】ブレンデッドウイスキー

基本的にはモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものを指す

ブランド例:シーバスリーガル、バランタイン、オールドパーなど

〜ただしアイリッシュブレンデッドウイスキーやカナディアンブレンデッドウイスキーのように広義のグレーンウイスキーをブレンドしたものをブレンデッドウイスキーと呼ぶこともあります。

*上記分類は、国によって分類の定義が異なったりと意外と分かりにくかったりするものです。ここでは、すっきりと部類できるように敢えて正確さにはこだわっておりませんので、不正確な記述もあることをご容赦ください。

キャンベルタウンブレンデッドモルト バッチ2 2014 50% /ドーノッホ トンプソンブラザーズ

八戸の里のスコティッシュパブ「ブリッジェント」でいただきました。

香り立ちは中程度。優しく語りかけて来る印象。トップノートで優しく甘いフルーツ感。黄桃、アプリコット、素朴な穀物感、バニラ、シナモン、フィナンシェ。

フレーバーはアタックでフルーツや穀物の甘味、りんごの酸、甘味。バランスよく優しく心地よい。適度の厚みと奥行き。

余韻は中程度〜長め、穀物感、樽の甘味、フルーツの酸、甘みが残る。

モルトウイスキーで感じられる樽感、フルーツ感、穀物感が上手く融合して語りかけて来るような印象のモルトです。

PS:ドーノッホ蒸留所を所有するトンプソン兄弟が2020年にリリースしたブレンデッドモルトです。原酒には当然、キャンベルタウンのスプリングバンク、グレンガイル、グレンスコシアの3つの蒸留所の原酒が使われていると思われます。その味わいから、今や飲む機会が減ってしまったスプリングバンクの味わいも充分に感じられ、なかなか魅力的なブレンデッドモルトウイスキーだと思います。因みにラーメンのラベルはウイスキーの香味を表しているのではなく、トンプソン兄弟が来日した際、ラーメンを偉く気に入って、ラベルにもラーメンを使用しただけとのことです。

5年以上前に限定で816本限定(日本国内150本)でリリースされたボトルですがWhisky Salon Rue du Barではストックを1本有しております。皆様のご来店をお待ちしています。